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歯科精密鋳造のはなし

歯科精密鋳造のはなし

キーンという金属音を残して打ち放たれたボールは、三百ヤードを越えてフェアーウェーを転がっている。新しいゴルフクラブを手に入れたとき、ゴルフファンならよく夢に描くのではないでしょうか。

ところで、メタルウッドなどのゴルフ用品の製造に、歯科の技術が応用されていると聞いたらみなさん驚くでしょう。メタルウッドやアイアンのヘッドの多くは、ロストワックス法という製造法によって作られています。この製法は、一九〇七年に歯科医師タガールトによって考え出されました。ロストワックス法とは、まず、金属で作りたいものの原型をロウ(ワックス)や樹脂で製作します。できたものを耐熱性のある特殊な石こうの中に埋め込み、石こうが固まったあと、加熱してワックスを焼却してしまいます。すると石こうの中に鋳型ができ、その中に溶かした金属を流し込むと、原型と同じ金属の製作物ができることになります。

みなさんの歯に詰めたりかぶせたりしたものをはじめ、入れ歯の金属部分など、

歯科で使われる多くの金属製のものは、ロストワックス法によって作られ、その精度は十ミクロン(一ミリの百分の一)以下を目ざしています。もちろんこのような精度を満たすのは大変なことです。例えば石こうが固まるときの寸法変化や、鋳型に流し込んだ金属が冷えて固まるまでの温度差で収縮することも問題になります。その他、いろいろな問題点を解決して、今日の歯科医療が必要とする精度を達成できるようになりました。そして、歯科医療から生まれたこの高い技術が、複雑な形をした金属製品を作る工業界にも広く応用されているのです。

ナイスショットの瞬間など、スポーツをしていてここ一番のときには、力がはいって、奥歯を強くかみしめることがありますね。そんなとき、奥歯がかむ力に負けて欠けてしまうことがあります。そうするとまた、その治療のためにロストワックス法のお世話になるのです。

投稿日:2016年8月24日  カテゴリー:未分類

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